【元不動産屋が伝授!】良い賃貸不動産会社はこうやって選ぶべし

ネットで下調べ~募集図面を読み解くカギ※間取り図と配置図編

不動産会社に行く前にネットで検索。部屋を探すなら誰もが一番最初に手を付ける作業ですよね。皆さんは気になる物件を見つけたら、まずどういう情報を見るでしょうか?

ネットにも物件資料にも多くの情報が載っていますが、その見方がわかる人は意外と少ないです。上手に部屋探しをするには正しくたくさんの情報を事前に集めることが大切。募集図面と呼ばれる物件資料、それを基にネットに掲載される情報を読み解くカギを2回に分けて詳しく解説します。

今回は間取り図と配置図の見方です。

まずは【間取り図】から。目が行きやすいのは部屋の配置や部屋数、洋室か和室か、収納の量と位置などですね。玄関を開けたら廊下があって扉を開けると部屋が広がる、この部屋は寝室かな?など間取り図をたどって頭の中でイメージできるといいですね。

でもほとんどの人がここで終わってしまいます。あとは実際に部屋を見て…と考えたくなりますが、間取り図から読み取れる情報はまだあります。

たとえばキッチン。シンクとガスレンジ台はどちら側についていますか?今のキッチンと同じ向きですか?冷蔵庫置き場はどこでしょうか。カウンター式であればシンクの大きさとキッチン全体の広さの比率はどのくらいですか?

キッチンが狭ければ、他の場所に家具などを置かなければいけないかもしれません。そうすると部屋全体で使えるスペースは狭くなりますよね。

それからバストイレなどの水回り。洗濯機置き場はありますか?脱衣スペースは?入口の扉の大きさを見て、狭すぎたり、出入りしにくそうな作りになっていませんか?

細かいかもしれませんが水回りは入居後に不満の出やすい場所なんです。詳細は実際に見て確認するとしても、ある程度予測を立てれば合わない物件を見に行く時間を省けますよね?

最後に部屋の配置。ネットには掲載されないこともありますが、募集図面にはたいていこの間取り図に必ず建物の方位が載ります。バルコニーがどちら向きかを判断する大事な情報です。

方位を考えたとき、バルコニーのない部屋はどの方角にありますか?たとえば2DKの間取りで南向き。南側に部屋が一つ、DKを挟んで北側に部屋が一つだった場合、北側の部屋に窓が一つしかなかったら、その部屋は暗くジメジメする可能性がありますね。角部屋ならもう一つ窓がつくかもしれません。

こんな風に間取り図を見ると、実際に部屋を見なくてもわかることがたくさんあります。

次が【配置図】です。配置図は敷地と建物、空室の位置関係を表すもので、設計図を基にしています。敷地の広さや建物全体の大きさ、駐車場・駐輪場の位置などを知ることができます。

古い物件や地場不動産会社管理の物件だと配置図を手配できず情報に載らない場合もありますが、ない場合でも最低限、建物全体から見た空室の位置はわかるようになっています。

たとえば、敷地の入口は広いですか?駐車場スペースはどの程度ありますか?位置はどうですか?もしもベランダのすぐ手前に他人の車が止まるとなると、1Fの部屋は気になりますよね。

駐輪場は敷地入口から見てどこにありますか?ゴミ集積場所は敷地内にありそうですか?また、建物全体は何世帯ありますか?空室は角部屋?中部屋?敷地の入り口や階段から見て何番目の部屋ですか?

こうして配置図からは部屋の外の情報をイメージし、建物全体から見た空室の状況を予測するためのたくさんの情報を仕入れられます。

今回は間取り図と配置図をご紹介しました。わかりにくくてスルーしがちな募集図面からどれだけの情報を読み取れるかがポイントですよ。募集図面を制す者は部屋探しを制すのです!