知らなかったじゃ済まされない?契約書は「特約」がポイント

賃貸借契約書にどんな内容が記載されているのかをすぐに言える人はなかなかいないと思います。むしろ賃貸物件の契約をしたことがあっても、契約書類の内容をほとんど見ずに署名捺印していることも多いのでは?

署名捺印には「この内容を間違いなく承諾しました」という意味があります。あとになって「そんなの聞いてない!」は通用しないのです。

契約書類を読みたくない気持ちはわかります。細かくて何が書いてあるのかさっぱりわからない…しかし良い不動産会社ほど、契約書は細かく丁寧に、誤解のないように作成されています。本当に確認すべき大事な部分だけしっかり理解すればOK。今回は、契約書の最も重要なポイント「特約」についてお話しします。

賃貸借契約書には通常、物件の概要や契約内容・期間、大家さんの情報、家賃支払い先や入居後の管理連絡先などが記載されています。このあたりはわかりやすいので目を通して理解しましょう。

特約事項とは契約書の一番最後に記載されるものです。貸主と借主の間だけの約束事、つまりイレギュラーな内容が書かれているんです。特に注意が必要な確認事項をいくつかご紹介します。

まずは、解約(退去)に関する特約です。

通常、貸主(大家さん)からの解約の申し出は6か月前、借主(入居者)からの申し出は1~2ヶ月前であるのが一般的です。退去の連絡をしてから1~2ヵ月分の家賃は絶対に発生しますというものです。日割りで計算してくれる場合と月ごとの計算の場合がありますから、事前に確認しておきましょう。

稀なケースですが、もし貸主からの申し出が6ヶ月よりも短い期間になっていれば要注意です。これは借主に不利な特約ですからよく読んでおきましょうね。

次が契約更新に関する特約です。

賃貸借契約期間は2年です。解約の申し出がない限り2年ごとに更新します。更新時には契約書の再締結と、更新事務手数料がかかる場合があります。通常は家賃の1ヶ月分程度を手数料として支払うことになりますが、これも不動産会社によって異なる特約で、更新料不要の不動産会社も多いですからよく選びましょう。

そして、違約金に関する特約です。

フリーレントを利用する場合には、短期解約違約金の特約が入ります。たとえば1年未満での解約は違約金として△△円を解約時に支払うものとする、といった文言になっています。

勘違いされている方が多いのですが、フリーレント物件でなければ、2年の賃貸借契約期間の途中での退去には違約金は発生しません。解約予告期間(1~2ヶ月前)さえ守っていればいつ退去しても大丈夫です。短気解約違約金とごっちゃにしないよう注意が必要です。

最後が敷金と原状回復に関する特約です。

退去時に入居者が負担しなければならない内容が記載されています、軽微な修繕、たとえば畳や襖の交換・表替え、ルームクリーニング料などが細かく記載されます。ここは不動産会社や大家さんによって大きく異なる内容ですから、一番の確認ポイントです。

敷金がある物件であれば敷金の精算方法、敷金ゼロの物件であれば原状回復費用の精算方法なども記載がありますので、よく読んで、わからないことは質問し、きっちり理解したうえで署名捺印してくださいね。

その他にも、ペットの飼育に関するものやピアノ・石油ストーブの使用に関する注意事項などもありますので確認してみてください。

「契約」というのは原則的に、甲乙双方の合意があればどんな内容でも結ぶことができるものです。何度もお伝えしますが契約書の署名捺印は、そこに書かれた内容に合意をしましたという意味であることを忘れてはいけません。